この作品は、「藝大もののけ祭り 百鬼夜行展」に出品した作品です。
この作品が生まれたきっかけは、自然界の神秘が全てのことに共通していると思い始めたことがきっかけで描きました。
自然のものをみていると(この作品ではオオオナガヤマユユという蛾がモチーフです。)無駄のない美しい動きや、個性的な模様、生命をシンプルに全うする姿など、無駄なものを持ちすぎてしまった私たちが、もう一度原点に振り返りなさいと教えてくれるような気がします。
また、この蛾をみていたら、この世の全てをわかっていて真上から世界を見下ろしているようにみえてきました。
画面上の方にある目は、自分の心の目であり、もしくはもっと崇高な神のようなものの目であったりします。きっと両方です。この作品をみると、見下ろしているような、また自分で自分をみつめているような見透かされているような感じがします。
自然シリーズの作品を描くときは、今表現したがってるものを素直に表現することに集中します。色やメインモチーフ意外のもは、スッと頭の中に降りてきたものを描いています。
この蛾は、崇高な存在にしたかったので、夜空の中で金色に光っているようにしました。途中虹を描きたくなったのですが、「この先に希望があるのよ。」ということを表現したかったからかもしれません。先日のせた動画「Over the rainbow虹の彼方」にと、この「Byond the Rainbow虹を越えて」は同時に描いたのですが。描いているときに、たまたま空に虹がかかり、なにかに背中を押してもらったような気がしました。
余談ですが、私の作品はグレーズ技法(透明感のある油絵具をオイルでうすめて描く技法。)がメインになっているのですが、どうも写真でとると、その効果が上手く表現されていません。悲しい。。。