神秘的な女神 (HOMAGE展作品)

HOMAGE展で出品している作品「神秘的な女神」について書きます。
オマージュ展ですので、元の作品があります。ヘルムートニュートンの作品です。
前の記事にニュートンについて書いています。→こちらをクリック HOMAGE展初日記事

現代社会を生き抜く女性像を、現代社会で生きてる女性(私)目線で描きました。
少々長いですので、前半と後半にわけます。

私は戦後から30年と少し経ってから生まれました。日本は敗戦国で、アメリカ文化の影響がものすごく強く、着る物も食べるものも、社会システムもどんどん欧米化していきました。
当たり前のように食べていた給食だって、なんで和食に牛乳なの?って思っていたし。ここは日本なのに、やたらファッションのモデルは欧米人ばかり。映画だって、アメリカのものばかり上映されています。生まれたころからそれが当たり前だったので、疑いもしませんでしたが、日本人としての魂を売ってしまったのだなとつくづく感じます。経済を第一においているので、お金のためなら、文化も健康も売ってしまった結果が今の世の中だと思います。
せめてもう少し日本の文化を大事にしていたら、ここまでにはなっていなかったのではと思います。
またほんの少し前までは、女性は25歳くらいまでには結婚して子供をうみ、男性は永久就職が保証されていて、その保証されたシステムの中で女性も安心して生きていました。
それが平成に入ると女性が社会に進出していき、男性と同じように働きだします。そうなると今までの男女間や親世代とその子供たちとの関係で、常識になっていたシステムも崩れ始めていき、我慢と欲望と依存など色々なことがごちゃごちゃになり、何が正解なのか親からも学校からも教えてもらえない状況になっています。だって誰もこの社会を経験していないわけですから。

そんな中、ではこれからこの社会を生き抜いていくには、何が大事なのかということを考え始めました。
色々な立場の人がそれぞれの持論を語っています。それも人によって正解不正解があることでしょう。では、本当に必要なものは何なのだろう?と。

私がまず一番に頭に浮かんだことは「知識」です。私自身もそうでしたが、とにかくアメリカに守られている日本なので日本人は危機感がなく平和ボケしてしまいました。一番わかりやすいのが食べ物だと思います。体に良いか悪いかもわからない食べ物を国が大丈夫と言っているから疑いもしないで食べています。ここは日本だからと言ってそれだけで安心しています。でも実際には添加物の基準など日本はアメリカの比べたら緩いのです。こんなにも鬱の人が多かったり、病気になる人が多いこと、食べ物と関係しているそうです。でも誰も教えてくれませんよね、教えてしまったら、売れなくなるから。
投票率だって、ここまで低いのも、いかに国のあり方について、多くの人が放棄しているかということ。とにかくそれくらい国のシステムの中で、受け身のまま過ごしてきているのが日本人です(もちろん、そうでない人もいますよ)
ですので、もっと知識をつけなければいけません。テレビやネットのニュース全てを真に受けてはいけません。色々な角度から検証し、自分で判断できなければいけない時代です。必要な遊びなら良いですが、ただ時間と精神を消耗することをしているのなら、心豊かに生き抜くための「知識」をみにつけるべきです。

ですので、絵の中の女性は手に本を持っています。これは「知識」を身につけることの重要さを表しています。

次に浮かんだのは「自然との調和」です。ここ最近の地球規模でおきている自然災害は凄まじいものがあります。これは人間の欲望が自然界のルールを壊し続けてしまってきている、警告と私は思っています。原発や水害など何かおこったら、企業や誰かのせいにしますが、私はこの時代に生まれてきた人間誰もが背負っていかなければいけないことだと考えています。
こんなにも自然を壊さなければいけないほど、物資が必要なのか?今一度考えなければいけません。

続く。

[ 神秘的な女神 (HOMAGE展作品) ]作品,展覧会,風と共に去りぬ, , 2019/12/25 03:22